筋トレやダイエットをしている人に必須のBCAA。
「BCAAとは何?」
「BCAAの効果や成分は?」
そんな疑問に答える記事である。
効率よく筋肉をつけたりダイエットをするためには、BCAAの正しい効果を理解しておくことが不可欠である。
早速そんなBCAAの効果について見ていこう。
↓結論↓
- BCAA = 3つのアミノ酸(バリン・ロイシン・イソロイシン)
- BCAAサプリの成分 → BCAA + α
(+αは商品やメーカーによって異なる) - BCAAの効果 ↓
「筋トレなどのエネルギーとなり、筋肉の分解を抑える」
「タンパク質合成の促進」
「筋肉痛を軽減してくれる」
「精神的な疲労を抑えて、集中力を高める」
「体脂肪を減らす」 - 筋肉を落とさずダイエットするのに効果的
目次
BCAAとは?
そもそもBCAAとはなにか?
BCAAとは、「バリン・ロイシン・イソロイシン」の3つのアミノ酸のことである。
サプリメントのことを指してBCAAと呼ばれることが多いが、本来はこの3つを総称してBCAAと呼ぶ。
アミノ酸はタンパク質が分解されたもので、全部で20種類あるが、その中でも特に筋肉や運動をする人に関係しているのがこの3つである。
BCAAは筋肉を構成する必須アミノ酸のうち、実に35%にも及ぶのだ。
[aside type="normal"]「Branched Chain Amino Acid」の頭文字をとってBCAAと呼ばれる。日本語に訳すと分岐鎖アミノ酸。側鎖に枝分かれした炭素鎖をもつアミノ酸という意味で、バリン・ロイシン・イソロイシンがこれに該当する。[/aside]
ジムに行くと、色付きのドリンクをちびちび飲みながら筋トレをしている人を見かけたことがあるかもしれない。
あれはBCAAのサプリメントである(違う場合もあるがだいたいそう)。
BCAAはアミノ酸なのでもちろん食事からも摂取することができて、肉や魚・卵などに多く含まれている。
BCAAに含まれる成分
次に、サプリメントとしてのBCAAに含まれる成分について解説する。
ロイシン
ロイシンはBCAAの中でも、筋肉をつけるのに最も重要な役割のあるアミノ酸である。
その効果は1つではなく多岐にわたるが、中でも代表的なのは、
「mTORシグナル伝達経路というものを活性化させ、筋タンパク質を合成させるシグナルを送る」
ことだ。
当然筋肉は筋タンパク質の合成によって作られるので、ロイシンは筋肥大に重要というわけである。
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バリン
バリンは筋肉を増やす作用以外にも、トレーニングでダメージを受けた筋繊維の回復を促す効果などがある。
イソロイシン
イソロイシンも同様に、筋肉の発達を促す効果や、血液中で酸素を運ぶヘモグロビンを作る作用がある。
カロリー・糖質・脂質はゼロ
BCAAは単なるアミノ酸なので余分な炭水化物や脂質は一切含まれていない。
カロリーもほぼ0と考えて大丈夫だ。
商品による違い
サプリメントとしてのBCAAを考えた場合、当然成分に上記3つのアミノ酸、つまりBCAA自体は必ず含まれている。
ではメーカーや商品によって何が違うのか?
それは
「1スクープあたりに含まれるBCAAの量」
「BCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)の割合」
「その他含まれる成分」
が違ってくるのだ。
BCAAの効果とは?
BCAAとはなにか分かったところで、全体としての効果を見ていこう。
- 筋トレなどのエネルギーとなり、筋肉の分解を抑える
- 筋タンパク質合成の引き金となる
- 筋肉痛を軽減してくれる
- 精神的な疲労を抑えて、集中力を高める
- 体脂肪を減らす効果がある(特にお腹周り)
筋トレなどのエネルギーとなり筋肉の分解を抑える
まず1つめに、BCAAは筋肉が分解されるのを抑えてくれる効果があるのだ。
筋トレなどの運動時、身体は体内の糖質や脂肪をエネルギーとして使う。激しい運動をする人ほど、使用量も多くなる。
しかしそれらのエネルギーが不足してくると、筋肉を構成するタンパク質を分解してエネルギーを取り出そうとするのだ。
そのときに使われる主なタンパク源がBCAAである。
つまり筋肉中のBCAA量が少ないと、筋肉が分解されてしまう可能性があるのだ。
筋肉を付けるために普段筋トレをしているのに、その筋肉が分解されることほど悲しいことはない。
BCAAを飲むことでそれをトレーニングのエネルギー源として使用してくれるため、
結果として筋肉の分解を抑えてくれるのだ。
[aside type="normal"]ある研究によると、血中アミノ酸濃度(BCAAなどの摂取で上昇)が高い時には1時間あたり1%程度しか身体のタンパク質は分解されない。しかし、血中アミノ酸濃度が低くなると1時間あたり5%ものタンパク質が分解されてしまう。[/aside]
特に、減量中にこの「筋肉の分解を抑える」という効果は重要になってくる。
増量中は身体の中が栄養素で満たされていることがほとんどだが、減量中やダイエット時は身体の中の栄養素が足りていない。
よって筋肉の分解が起きがちなのだ。
つまり、減量やダイエット中に筋肉を落とさず極力脂肪だけを落とすには、BCAAの摂取がポイントとなるわけである。
筋タンパク質合成の引き金となる
BCAAは筋肉(筋タンパク質)の分解を抑えることに加えて、逆に筋タンパク質の合成を促進させる効果もあることがわかっている。
当然筋肉はタンパク質の合成によって作られるので、筋トレや筋肉量を落とさないダイエットをする人にとって、いかにBCAAが重要かがわかるだろう。
[aside type="normal"]ただ、BCAAの効果はあくまでも筋タンパク質合成の引き金である。実際に筋タンパク質が合成されるには、プロテインや食事から材料となる他のアミノ酸を摂取することがポイントである。[/aside]
筋肉痛を軽減してくれる
筋肉痛に関してはまだまだ解明されていないことが多いが、ハードなトレーニングをするとその分筋肉痛も激しいことは明らかである。
筋肉痛があると最大限のパフォーマンスを発揮できないので、次の同部位のトレーニングまでには治しておくことがベストである。
そしてBCAAは筋肉のダメージを急速に回復することによって、その筋肉痛を軽減してくれる効果があるのだ。
ある研究によると、腕の筋トレ前に約10gのBCAAを摂取した場合、筋トレ後に摂取した人に比べて筋肉痛が少ないという結果が得られたそうだ。
精神的な疲労を抑えて、集中力を高める
疲労回復に関しても効果がある。
精神的な疲労というのは、トリプトファンというアミノ酸が脳内に入り込むことで、セロトニンという物質が作られることによって起きる。
しかし多くのBCAAが体内に存在すると、そのトリプトファンが脳内に入ることを防いでくれるのだ。
つまりBCAAが精神的な疲労を抑えて、集中力を高めてくれるというわけである。
体脂肪を減らす
ある研究によると、BCAA摂取量が多い方が過体重や肥満になりにくいということもわかっている。
さらに、特にお腹周りの脂肪を減らしてくれる効果があると言われているのだ。
ダイエットの観点からも、BCAAは有効であると言えるだろう。
筋トレやダイエットに必須
上記の効果を見てわかる通り、筋肉の分解を抑えたり体脂肪を減らしたりと、どれも筋トレやダイエットに関係の深い効果ばかりである。
もちろん運動をしないで飲むだけでは意味がないが、筋トレやダイエットをしている人は摂取することで強力なサポートとなるだろう。
BCAAは効果なしという意見
「BCAAは効果なし」という人もいる。
たしかに、BCAAを飲まなくてもプロテインだけ飲んでしっかり運動していれば、筋トレやダイエットは上手くいく。
またBCAAを飲んだからといって、そのおかげで筋トレやダイエットがうまくいったのか体感ではわかりづらい。
ただ体感しづらいのはBCAAに限ったことではなく、ビタミンやミネラルなど他のサプリも同じである。
さらに、サプリの体感には個人差がある。
もともと食事などからBCAAを多く摂取できている人であれば、BCAAサプリの効果は感じにくいだろう。
個人的な結論を言うと、1度試してみて効果が感じられないようなら、無理に飲む必要はない。
[aside type="normal"]サプリの効果なし・ありは、「信ぴょう性のある論文がどれだけあるか」による部分がある。その点で言うとBCAAは、多くの研究で効果が実証されているサプリ・栄養素といっていいだろう。[/aside]
BCAAの飲み方・飲むタイミング
BCAAの飲み方である「どのタイミングで飲むか?」「どれくらい(1回・1日)飲むか?」についての要約は↓の通りである。
- BCAAは吸収速度が非常に速い(約30分)
- BCAAの飲み方(タイミング)
→「トレーニング中・トレーニング前・朝起きてすぐ・有酸素運動時・空腹時」
※全てのタイミングで飲む必要はない - 寝る前はプロテインがいい
- BCAAの飲み方(摂取量)
→「1回の量は5-10g」「1日の上限は20g」
詳しく知りたい人は、別記事にまとめてあるのでそちらを読んでほしい。
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BCAAの効果に関するQ&A
最後に、BCAAの効果に関してよく聞かれる疑問について解説する。
必須サプリ?いらない?
BCAAが必須サプリかと聞かれると、個人的には準必須という位置付けである。
お金に余裕があれば飲むことをおすすめする。
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プロテインとの違いは?どっちを飲むべき?
BCAAは、プロテインに含まれる20種類のアミノ酸のうち「バリン・ロイシン・イソロイシン」の3つのアミノ酸だけを選んだものである。
効果は上で書いた通りだ。
そして最初からアミノ酸の状態であるため、プロテインに比べて非常に吸収速度が速いというメリットがある。
逆にプロテインはBCAA以外の筋肉の材料となるアミノ酸も含んでいるため、「筋肉を作る」という意味合いに近い。
どちらか1つと聞かれればプロテインの方が優先度は高いが、摂取の目的が違うため、どちらも使い分けるのがベストである。
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ダイエット効果はある?
上で書いたように、BCAA単体でも「体脂肪を減らす」というダイエット効果はある。
ただし、「筋トレやランニングなどの運動をせずにBCAAを飲むだけで簡単に痩せれるのか?」というと、
そこまでの効果は期待してはいけない。
あくまでもプラスアルファ程度に考えよう。
逆に言うと、ダイエットをしたいなら食事管理や筋トレ・有酸素運動を頑張るのが一番の近道である。
飲み過ぎると太る?
BCAAはただのアミノ酸であり、サプリにも炭水化物や脂質は含まれていないので、飲み過ぎても太るという事はない。
余分になったアミノ酸は身体の中で「必要ない」と判断され、他のアミノ酸になったり、尿として体外に排出されるからだ。
ただしお金がもったいないだけなので、過度な摂取は控えるようにしよう。
また、商品によっては(ほとんどの場合)人工甘味料が含まれている。
過度な飲み過ぎは人工甘味料の摂りすぎとなり、食欲の増加などデメリット面もあるのでやはりいいことはない。
肝臓や腎臓に負担はかかる?
BCAAが肝臓や腎臓にどのような影響を及ぼすかは、完全にはわかっていないのが現状だ。
肝臓への影響に関しては、BCAAには肝臓を保護する効果があるという意見もあれば(BCAAは肝硬変の治療薬としても使われるる)、
摂りすぎはよくないと言う意見もある。
腎臓に関しても同じで、さまざまな研究結果がある。
現時点での結論としては、肝臓や腎臓に病気がない人に限って、極端に摂りすぎなければそこまで気にする必要はないと言えるだろう。
下痢しやすくなる?
BCAAもプロテインも同じだが、もともと胃腸が弱い人が飲んだ場合下痢する可能性はある。
その場合1回に飲む量を減らして様子を見て、それでも治らないようなら無理に飲む必要はないだろう。
摂取することのデメリットは?
現時点でわかっているデメリットは、上で書いた人工甘味料の摂りすぎぐらいである。
ただ、過度な飲み過ぎでなければ心配はない。
必要以上に心配して飲まないよりかは、適度な摂取をして多くの効果の恩恵を受けよう。
BCAAが多く含まれる食品は?
BCAAが多く含まれている食品は、牛肉・鶏肉・卵・豆類・魚・牛乳・玄米などである。
おすすめのBCAAは?
個人的なおすすめのBCAAはXTENDのBCAAだ。味の種類が多く、どの味も美味しい。
自分好みの味を見つけるといいだろう。
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まとめ
以上が、BCAAの効果についてである。
BCAAの効果を正しく理解しておくことが、効率的な筋肉作り・ダイエットにつながるのだ。
飲んだことがないという人は、ぜひ1度試してみる価値はあるだろう。